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酵素が金沢にやってきた

先日、某地方雑誌を読んでいまして。
こっちの方では結構有名で私もかれこれ10年以上は購読してる雑誌なんですが。
その中に「簡単!16時間酵素断食~フルーツセミナー&ブリージングストレッチ」というイベントいわゆる女子会案内がありまして。

ああ、とうとうこんな田舎まで来たか、酵素が、と。

いわゆるこの「食物から酵素とって健康」的な文脈で使われる「酵素」については色々な方が言及されてます。
例えばどらねこ先生のコレ↓

酵素栄養学ってどこまで正しいの? - とらねこ日誌
http://d.hatena.ne.jp/doramao/20121011/1349947839


超わかりやすいので未見の方は是非。
つまり「食物から酵素とって健康」=マユツバってゆーかまあデマレベルってことです。
「良さそうな話や科学的に妥当な話の中に「デタラメ」な主張を混ぜられると、専門家や人体に詳しい人でもなければ、そのオカシサに気がつくのはなかなか難しいのだろう」との言葉はホントそう思います。

そんで「とうとう某雑誌もニセ科学に乗っかっちゃうようになったのか…」と寂しい思いをしつつTwitterで愚痴をこぼしていたところその某雑誌アカウントからお返事が。
え、マジで!?あの某金沢では有名雑誌が私ごときに返信を!?とキョドりながらやりとりさせてもらいました。

そこで聞いたのが「参考にしたのはNHK「あさイチ」2012年4月23日放送に出演された愛知学院大学の大澤俊彦教授のご意見です」との情報。

ん?大澤先生という名前は聞いたことあるけど酵素関連でそんなこと言ってたっけ??と思って検索。
あさイチって過去ログまとまってんのね。

徹底調査!酵素の実力|NHK あさイチ
http://www.nhk.or.jp/asaichi/2012/04/23/01.html


まー「体内の酵素を活性化するコツ」とか言ってるけどそこまでヘンなことは言ってないですねぇ。

で「大澤俊彦 酵素」とかで検索してやっとわかりました。
どうやら番組内で大澤先生は「酵素摂っても体内では働かない」といった感じの発言をされたようです。当たり前ですよね。
ただ「酵素によって生成した機能性物質は体によい」みたいなことも言われたみたいで、それが拡大解釈されているのかな~と。
例としてブロッコリースプラウトが挙げられていたのですが、これも別に体内で酵素が働いて物質が出来てるわけじゃなく、確か種から発芽するときに酵素が働いて機能性物質が生成していたはずです。酵素そのものは健康に関係ありません。
つまりあくまでも酵素が働くのは食べる前であり、果物とかの酵素を食べても体内で働くことはまずない(消化酵素の入ってる薬は除く)ってことです。


とまあ色々書いてきましたけど果物食べるのは体にいいですからね。酵素関係なく。
ビタミン多いし、食物繊維も摂れるし、多分体にいい抗酸化物質も豊富だし。
それよりもなによりも果物は「おいしい」ですからね。おいしいものを食べると人は幸せになれます。

「果物のおいしさ」だけだと売りにならないんですかねぇ。ニセ科学でも絡めないと売れるのは難しいんですかねぇ…。


追記
にしても「大澤俊彦 酵素」で検索すると酵素を売りつけようとしてる怪しいサイトがちょこちょこ出てくるんですが、大澤先生の発言に対する慌てっぷりが面白かった。そりゃ商売に響くからな。
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